豆知識

漢方の目で見る
子どもの体と健康

長引く下痢

子どもは、お腹を冷やしただけでも下痢をします。 また高学年になると、精神的な原因で下痢を繰り返す過敏性腸炎も出てきます。

離乳食開始時期に見られる下痢は、これといった原因もなく起きている場合もあります。その場合は、食べ物の内容を変えるなどの工夫が必要です。 冬にはウイルス、夏には細菌感染症O-157のよな重症例も出現しており、注意が必要です。 発熱、腹痛、おう吐、血便などの服用が原因で腸炎を起こして下痢をすることもあります。

治療の視点

▼西洋医学の眼
腸の運動を抑える薬(下痢止め)や腸内にいる善玉菌を強くする薬で症状を抑え、細菌感染には主として抗生物質を症状に合わせて使います。 ただし、下痢は胃腸の中の毒素や腐敗物を体の外に出す為ための防衛機構でもあるので、安易に下痢止めを飲むことは控えましょう。 抗生物質も、細菌を壊すことでその毒素を体内にばら撒くことにもなりかねません。 市販の薬を安易に使うことはせず、医師の指示に従って慎重に薬を使うようにしましょう。 過敏性腸症候群に対しては、薬で腸の異常な運動を抑える他、神経過敏への対策として自立訓練法などを指導します。

▼漢方治療の眼
発熱やおう吐、血便などの全身症状が強いときは、西洋医学の治療を優先します。それ以外の場合、漢方の作用は、下痢を止めるだけでなく、体力をつけたり精神を落ち着かせたりする作用もあるので、下痢を引き起こす要因を改善することも期待して使うこともあります。

子どもの下痢に対する漢方治療の考え方

急性期 のどの渇き、激しいおう吐を伴う 五苓散
食欲はあるが、水のような下痢を繰り返す 柴苓湯
発熱、腹痛がある下痢 黄ゴン湯
お腹がゴロゴロなる下痢 半夏瀉心湯
慢性期 お腹が差し込むように痛い下痢 桂枝加芍薬湯
体が冷えている下痢 人参湯
食意欲不振、体力の消耗がある 啓脾湯
過敏性腸炎症候群 四逆散、桂枝加芍薬湯