豆知識

食べてもええもん
食べたらあかんもん

第3回 「食物日誌」記載のすすめ

「卵による『はっきり型』ということが判明して、一生懸命除去をしているのですがいっこうに良くなりません。」「私は、きちんと 牛乳・卵を除去しています」といったママもたくさん来られます。
以前に通院していた医療機関で、原因抗原の目安がある程度ついたのに、除去をしても良くならないわけです。

生活全般も記載して

そんなママたちのほとんどが「食物日誌」つけていないのです。
食物アレルギーによるアトピー性皮膚炎は前回でもふれましたが、「はっきり型」と「かくれ型」の2つのタイプが混ざり合っていることが多く、何を食べてどうなったかを書き残しておかないと「思いこみ除去」になってしまいます。
もっとも「卵だけはやめといてください」と方針のみ伝えて、あとは「ほったらかし」の先生がいることも混乱の一因ではあります。
「食物日誌」とは、食事内容のみならず、生活一般(外出したとか、今日は暑いなど)、症状の発現の状況、服薬などの治療内容などを記録していきます。今後の診察を受けるときや、原因探求のために重要な役割を果たすわけです。 今かかっている先生から指示がなくても「食物日誌」を持って行って、きちんと見てもらいましょう。

「食物日誌」つけ方のコツ

・基本的には食べた物をすべて書く。
・献立名のみではなく、素材、調味料も記載する。
・母乳栄養の場合は、ママの食べた物を赤色で、離乳食を黒色で書く。
・「あっ、しまった」と思った物には赤線を引く。

栄養士や医師に見せる物ではあるが「自分と子どもの食歴」であることを忘れないように、ていねいに根気よくつけましょう。患者さんのつけた「食物日誌」を私たち医師や栄養士の先生方と一緒に見ることによって、「思わぬ落とし穴」が見つかったり、「コロンブスの卵」に驚くことがたくさんあります。