豆知識

食べてもええもん
食べたらあかんもん

第1回「アレルギーはプラス思考で」

第1回「アレルギーはプラス思考で」

私は東京医科大学小児科で、松延正之・千葉友幸両先輩のもとで食物アレルギーについて研究してきました。食物アレルギーを持つ児童、学童、生徒の患者数は、この数年だけでは爆発的な勢いで増加しています。

ほんの4、5年前と比べてみても、患者の数、質は大きく変化しています。 これから、食物アレルギーの話を中心に、実際に佐守小児科で指導しているお話をしてゆきたいと思います。

発想の転換でアレルギーを前向きに

アレルギーのある子どもを抱えるご両親は、病気の治療だけでなく、子どもの日常生活にも悩みはつきません。
「そろそろ幼稚園に入らなければならないけれども、どこの園がよいでしょうか?」 「お誕生会に招待されてもケーキはたべられないし、何かと食生活で人と違うので、いじめられないでしょうか?」などなど。
私の診療所では、食物アレルギーに基づく疾患に絡めて、栄養食事相談や、環境調整 などのさまざまな指導をさせていただいてます。 症状の改善をみることのできたお母さんたちは、「この子のおかげで、食べものの意味を真剣に考えるようになった」「この子がいなければ気づかなかった」「今、あらためて以前の食生活のあぶなさに言葉が出ません。」といった感想を述べられます。
飽食の時代に、あらためて自分の家庭の「食」を確立されたと言えるでしょう。

食べられるものを増やす

「あれもこれもアカン」の除去食オンリーから、回転食へ、さらに発展していくという簡単な発想の転換をしていくことが、アレルギーを前向きにとらえていくためには大変重要なことと考えています。
「食べたらアカン」より「食べてもええもん」をどんどん増やしていきましょう。
そして、他人と違うことは何かと特別扱いされるのは事実ですが、それに対して、みんなで「アレルギー」に対して、強い心で、前向きにとらえて、プラス思考でいきましょう。

「アトピー!かかってこんかい!!」