豆知識

食べてもええもん
食べたらあかんもん

第4回 仮性アレルゲンの話

仮性アレルゲンとはなにか

食物それ自身の中に、アレルギー反応をおこす化学伝達物質であるヒスタミンやアセルチルコリンなどの成分を多く含むものがあります。それらの食物を「仮性アレルゲン」と呼んでいます。

ヒスタミンやアセチルコリンなどの化学伝達物質は、ふだんは肥満細胞というアレルギーに関係する細胞の中に蓄えられています。食物アレルギーによるアレルギー反応の発症メカニズムは、アレルゲンとなり得る食物を  食べる→消化管からその食物を構成するたんぱく質を吸収する→その結果、まわりの組織が、発赤(皮膚が赤くなる)、腫脹(はれる)をきたして、激烈な痒みにおそわれる、というように進みます。ところが、「仮性アレルゲン」を摂取したときの反応は、先に述べたようなアレルギー反応の経路をとらずに、食品中に含まれている化学伝達物質が組織に直接作用して、あたかもアレルギー反応がおこったかのような症状をおこすわけです。

トマト、バナナは要注意!

トマト、バナナ、なす、ほうれんそう、やまいも、たけのこ(一般にあくの強いもの)、サンマの開き、冷蔵のタラ(鮮度の落ちたもの)などが代表的な仮性アレルゲンを含む食物です。食餌療法を行う上でとても大切な要因ですから、注意してください。なお、仮性アレルゲンは、加熱、あく抜きをすることにより、大部分が食品中から失われますが、これらの摂取はひかえるほうがいいでしょう。