さもり小児科
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体に優しい医療 漢方の目で見る子どもの体と健康

子どもの腎疾患:ネフローゼ症候群、腎炎

子どもに多い慢性腎疾患には、微少変化型ネフローゼ症候群、巣状糸球体硬化症、増殖性糸球体腎炎、IgA腎炎といったものがあります。
広義のネフローゼ症候群は、これらの腎疾患によって蛋白尿が出て、からだの蛋白量が低下して低蛋白血症になり、高脂血症、浮腫が起きている状態をいいます。 多くの場合、上記の慢性腎疾患が原因で、ネフローゼ症候群となります。
最近は、学校検尿で慢性腎疾患が初期の段階で早期発見されるようになり、ネフローゼ症候群のような症状が現れる前に腎臓の潜在的な異常が見つけられるようになっています。

症状

腎臓には、血液を濾過して原尿を作る糸球体という部分があります。この球体の濾過機能に異常が起こると、本来尿の中に出ないはずの蛋白が漏れ出してしまいます。 濾過機能に異常のある糸球体には免疫複合体や補体といわれる免疫反応に関係した物質の沈着が見られることが多いことから、これらの腎疾患には免疫機能の異常が関係していると考えられます。

放置すればやがては腎不全で透析が必要になるまでになりますが、小児に特に多い微小変化型ネフローゼ症候群は治療によって治療することも充分可能です。 しかし、治療しても再発の確立は高いので、食事や日常生活にも注意を払う必要があります。 また、巣状球体硬化症や膜清増殖性糸球体腎炎は難治性のものが少なくなく、このような場合は、いかに病気の進行を遅らせて腎機能の低下を抑えるかが治療の目標になります。

治療の視点

▼西洋医学の眼
薬物治療はステロイド療法が中心になります。また、それに加えて免疫抑制剤、抗血小板剤、抗凝剤で糸球体の毛細血管のつまりを予防することも試みます。 問題は、ステロイド薬や免疫抑制剤は長期間投与されることになるの副作用にも注意を払わなければなりません。 微小変化型ネフローゼは特にステロイド薬が治療効果を示しますが、再発を抑えるためにステロイドの大量投与を続ける必要があり、ステロイド依存症になることが多いのです。

▼漢方医学の眼
西洋医学による治療と併用して、補助的な役割を果たすことができます。特にステロイド薬と併用することでステロイドの効果を増強し、投与量の減量をはかったり、副作用を軽減することも期待できます。 再発予防にも充分な効果を発揮します。 また、腎炎やネフローゼ症候群の子どもは感染症にかかりやすく、それがきっかけになって腎疾患が悪化するという悪循環があります。

漢方薬では、感染しやすい体質を改善することを目的とした治療を行って、この悪循環を断ち切ることも目的とします。 これは、免疫力を活性化する処方なので、西洋医学の免疫抑制剤の考え方と一見矛盾するものです。 しかし、漢方は、過剰なものは減らし、欠損しているものは補って、生体の機能のバランスを整えることを治療の根本原理としています。したがって漢方治療は、感染などに対する免疫力を高めて正常化するだけで、糸球体に免疫複合体を沈着させるようなからだに望ましくない免疫反応は増強しないのです。


よく使われる漢方処方

柴苓湯:小児の腎疾患では、まずこの処方を考える。感染しやすい体質を改善し、免疫活性化を正常化し、また、浮腫を軽減する。ステロイドとの併用効果が期待される。

小柴胡湯:IgA腎症などの腎疾患に。扁桃炎や風邪をひきやすい体質の改善をはかる。

小建中湯:食が細く、虚弱なタイプに。風邪をひきやすい体質の改善に。

補中益気湯:朝や夏に弱く、おとなしく、虚弱なタイプに。
子どもの腎疾患、ネフローゼ症候群漢方治療の考え方

腎炎(IgA腎症など)

比較的体力がある…柴苓湯:腎疾患には一番よく使われる

体力は普通…小柴胡湯:扁桃炎、感染しやすい体質の改善をはかる

虚弱なタイプ…小建中湯:虚弱な子どもの腎疾患には、この処方を考える

ネフローゼ症候群

比較的体力がある…柴苓湯:ネフローゼ症候群には一番よく使われる

虚弱なタイプ…補中益気湯、六味丸:柴苓湯が無効なときに