血液検査では問題ないのに!

生後6ヶ月のA子ちゃん(混合栄養):「先生、この子は4ヶ月のときに全卵入りのおかゆを食べて、全身にじんましんが出ました。近所の医院で血液検査をしたのですが『卵のラストが高くないから卵アレルギーではない、普通に食べててもいいよ』といわれました。それでも怖くてしばらく卵をやめていたのですが、昨日、少し卵の入ったうどんをあげたら、また顔が真っ赤になっちゃい ました」とママは半泣きになって、ぼくのところへやってきました。
これと同じような話が大変多くて困っています。
IgEラスト検査という検査は簡単に言いますと「特定の抗原に対して、過去に生体が反応したかどうか」がわかるだけの検査です。また、lg E抗体は生後3ヶ月ぐらいから作られはじめていきます。ごく特殊な例を除いて、生後6ヶ月未満に検査をして、値が低くても別に不思議ではないのです。しかし、実際には6ヶ月未満でも卵白 IgE ラストが100以上を示している場合もあります。 おそらく、母胎にいた時の強い経胎盤感作があったのでしょう。とにかくIgE ラストの結果のみで、「アレルギーではない」と判断してはいけないのです。